人生はつねに複雑である。

評価や介入方法を構成する上で、

"自分の習った事や、考えている事、実行している事が間違っているかもしれない"と考えられないボディーワーカーが多いとよく感じます。

それは、「その方法にたどり着くまでの時間的/金銭的労力」が、「自分が思い描いている姿になる為の対価」と同等、またはその一部になっているという根拠もない意地に囚われているからなのではないでしょうか。

だから、公式に当てはめるような評価法や治療法が、世の中のトレーナーや、セラピストの間で流行しているのかなと。

身体をみる時に、手がかりを与えてくれるツール自体を否定する訳ではありませんが、そこから目の前の問題をその公式に当てはめて、オーダーメイドの介入をしていると勘違いしている人がほとんどだと思います。

その講習会をしている人も原理原則から事象を十分に説明できない人が多いかなと。

手元にある自分の武器を疑う事をやめ、全ての事象の理を広く深く考えるのを放棄してしまってはいけませんね。

人間の体はこんなに単純じゃない。

単純じゃないから、行き止まりもある。

それを無理やり、単純にしたり、均一にしたがる人が多いから、

最初の一歩が間違っていても、

無理やり対象者の体を自分の間違った考えにはめ込もうとしてしまう。


ゴールには、その道じゃたどり着けない・・・そういう壁にぶつかったら、勇気ある撤退と再出発ですね。


目の前に起こっている問題を、

もっと原則から探ってみれば、間違っている事に早めに気付けるし、

そもそも最初の一歩を間違いにくくなると思います。


チェック表を元にしたり、

「こうなっていれば、アプローチはこう!」と説明が不足したまた公式を教える講習会。

自分は、やっぱり萎えてしまいます。

それを開催している人も、はまっている人も、もったいないなぁと思います。



「人生は常に複雑である。複雑なる人生を簡単にするものは、暴力よりほかにあるはずはない。(芥川龍之介)」

think outside to mumble..

【氏名】 宮崎 仁良 【経歴】2008 年 Troy Universityを卒業し、米国公認医療トレーナーの資格(NATA-ATC)を取得。米国の医療機関に入職し、NFL Europa のフットボール選手、大学のホッケー選手、プロダンサー等のアスリートを対象にリハビリテーション医療に従事。帰国後、理学療法士として病院業務に取り組む一方、トレーナー活動や、各種教育団体にて講師を務めている

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